中世植物療法歴史

中世では、十字軍遠征で東西交流が進み、アラビア医学、精油の蒸留方法、各地の薬草やハーブがヨーロッパに伝わった。植物療法を中心とした医学が体系化され、近代医学の基礎が作られた。

~アラビア・イスラム医学~
西ローマ帝国崩壊以降、イスラム帝国で、古代ギリシャ医学を基礎に、エジプト中近東、中国、インド医学的知識を統合したユナニ医学が発展する。「ユナニ」はアラビア語で「ギリシャ」を意味する
。古代ギリシャのヒポクラテス、ガレノスの著書で翻訳。8~12世紀アルコールの発明、アラビア式精油蒸留法の確立などもあり、アラビア医学・化学が降盛する。

・「イブン・シーナー(980~1037頃)」イスラム医師、哲学者、天文学や数学、文学など幅広い分野学問に精通した知識人。治療にローズウォーターなどの芳香蒸留水を使用している。著書「医学典範(いがくてんばん、カノン)」はヨーロッパ医学大学の教科書として17世紀ごろまで用いられた。

~ヨーロッパ医学~
キリスト教中心ヨーロッパ社会は修道院修道士により医学は発展。「僧院医学(修道院医学)」。治療にに薬草が利用されていた。十字軍遠征でイブン・シーナーにより「医学典範(いがくてんばん、カノン)」をはじめ、アラビア語書籍がラテン語に翻訳され蒸留技術が向上。イタリアのサレルノ、フランスのモンペリエで医学校が開設され、のちに医科大学へと発展。

※十字軍遠征:1096年3大宗教(キリスト教、イスラム教、ユダヤ教)聖地エルサレムがイスラム教徒により占領。聖地回復のため、ローマ教皇が召集したのが十字軍。約200年間の遠征は軍事的には失敗に終わったが東西成果の交流が盛んになった。


ドイツ修道女ヒルデガルド(1098~1179)は治療用ハーブ活用を著書にまとめている。彼女が述べた薬草の採集・保存法などは現在でも通用する。ドイツ植物学の基礎を築いた。ラベンダーの効能もヒルデガルドが紹介し。
14世紀頃には「若返りの水」として「ハンガリアン・ウォーター」が話題に。

~ヨーロッパペスト~
中世以降ヨーロッパではペスト(黒死病)が流行。
この病の対策でハーブスパイス樹脂・樹木の燻蒸が行われた。魔除けのためにクローブ(香辛料)をつめたポマンダーを身に着けたり、全身ハーブビネガー(ハーブ酢漬け)を塗ることが流行(盗賊のビネガー)。

~日本の貴族とお香~
日本平安時代貴族は香料を練り合わせた薫物(たきもの)と呼ばれるお香を焚くこと(空薫物:そらだきもの)、衣類や寝具に香りを焚く「薫衣(くぬえ)」、香薬調合で優劣比較する「薫物合(たきものあわせ)」などの「お香」が親しまれた。
「源氏物語、梅枝(うめがえ)の帖(ちょう)」に記載がある。


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